この茶会には大窪詩佛が協力していたと思われます。畑銀鶏は著書「街の噂」のなかで、大窪詩佛宅にて鶴翁に会っていることを記述しています。
江戸市中の状況などをふまえると、江戸在住のものが茶会の設定を行ったと思います。鶴翁は大窪詩佛に江戸下りの意図を伝え、助言を求めたのでしょう。茶会を開いた意図は大窪詩佛の漢詩に表現されています。
青棠以爲架相對忿可?
况有茶味冽喚回合歓眠
大 窪 詩 佛
青棠以て架となり、忿に相対さば?くべし
況や茶味の冽あらば、回合の歓眠を喚 (大意)
青棠・・・・・合歓の木 花言葉「歓喜」 眠りの木の意味があります
忿・・・・・・怒り
?・・・・・・明らかにする 除く 洗い流す
冽・・・・・・清らかなこと
喚・・・・・・招き寄せること
回合・・・・・巡り会う 思わず出会うこと