天保年間に刊行された「浪華風流繁昌記」(檜垣真種著)に、雅人の号と居所を記した「通名録」が収録されています。その中に「賀壽田中氏」として鶴翁師の略歴を記述しています。
鶴翁は和歌を香川景樹に学び、「賀壽」という歌号を授かりました。
香川景樹は、天保七年霜月、上田秋成著の「茶の詞章」(花月菴蔵)の由来を記すとともに和歌一首を添えています。
うら処女君か
はしめて諷ふなる茶の声
いかに聞や聞すや
景樹記す